
PS2にディスクを入れても読み込まない。「読み込みに失敗しました。」というメッセージが出る、ディスクが回らない、といった症状です。PS2は2000年3月に発売された本体で、iFixitは、ディスク読み取りエラーが多いことで知られていると説明しています。
この記事は、ソニーの取扱説明書、ソニーの修理受付終了の案内、iFixitの修理ガイドをもとに、安全に試せる順番をまとめたものです。原因として、ディスク面の汚れや傷、レンズへのほこりの付着、ドライブ部品の劣化などが考えられます。分解清掃やレンズ調整は最終手段で、まずは分解しない確認から順に試します。
PS2がディスクを読み込まない原因|まず症状で切り分ける
| 症状 | 考えられる原因 | まず試すこと |
|---|---|---|
| ディスクは回るが読み込まない | ディスク面の汚れや傷、レンズのほこり | ディスク面を拭く(手順1)、別のディスクで試す(手順2) |
| ディスクが回らない | ドライブ部品の不具合の可能性 | 電源コードを抜いて使用を止める。自力での修理は難しい場合がある |
| たまに読む・最初だけ動く | ディスクの汚れ、結露、レンズの汚れ | ディスク面の清掃、結露の確認(手順6) |
| 異音がする | ドライブ部品の不具合の可能性 | 使用を止めて、状態を確認する |
特定のディスクだけ読まない場合は、そのディスクの汚れや傷、ディスクの種類を確認します。ソニーの取扱説明書によると、PS2で使えるディスクは、PlayStation 2規格のDVD-ROM(銀色)とCD-ROM(青色)、PlayStation規格のCD-ROM(黒色)、音楽CD、DVDビデオです。色と規格の組み合わせは、ディスクを見分ける目安になります。
1. ディスク面の汚れ・傷
最も手軽に確認できる原因です。ソニーの取扱説明書は、「読み込みに失敗しました。」と表示されたときは、ディスクに傷や汚れがないか確かめ、汚れているときはクリーニングするよう案内しています。ディスクのレーベルがある面を上にしてセットすることも、あわせて書かれています。
2. AVケーブルの劣化
ディスクを読み込まないのではなく、画面に映っていないだけのケースもあります。ケーブルを動かすと映像が乱れるなら、ケーブルの不具合が疑われます。映像が乱れるときの確認項目は、ソニーの取扱説明書の「故障かな?と思ったら」にもあります。
3. ピックアップレンズの汚れ
ディスクを読み取る光学レンズに、ほこりやたばこのヤニが付着して、読み取りがうまくいかなくなることがあります。薄型(SCPH-70000)の取扱説明書は、ほこりやたばこの煙が多い場所に置かないよう注意し、ディスクカバーの内側にあるレンズには触らないよう案内しています。レンズクリーナーディスクを使う方法と、本体を分解してレンズを拭く方法がありますが、分解は基板を傷めるリスクがあるため、分解しない方法から試すのが安全です。ソニーの取扱説明書にクリーニングディスクの案内はないので、使う場合は自己責任になります。
本文で挙げている湿式のレンズクリーナーの例です(商品名にPlayStation2の記載あり)。分解する前に試せる方法ですが、効果は保証できません。
4. ピックアップ(レーザー部)の劣化
レンズ自体に汚れがなくても、部品の劣化で読み取りエラーが起きる可能性があります。iFixitにはレーザー部(ピックアップ)の交換ガイドがあり、交換用の部品を別に用意する必要があると書かれています。分解が必要で、ソニーの修理受付も終了しているため、自力で直す場合は自己責任になります。
5. ドライブ部品の劣化
iFixitには、PS2のディスクトレイのベルトを交換するガイドがあります。ベルトなどの駆動部品が劣化すると、トレイやディスクが正しく動かなくなる可能性があります。ディスクが回らない、読み取り中に異音がする場合は、ドライブ部品の不具合が疑われます。修理にはドライブの分解が必要です。
6. 結露
ソニーの取扱説明書は、寒い屋外から暖かい室内に持ち込んだ直後などは、本体内部のレンズやディスクに露がついて(結露)、正しく動作しないことがあると説明しています。対処は手順6にあります。
PS2読み込まない時の対処手順|安全な順に試す
原因の見当をつけたら、以下の順序で試してください。分解を伴わない手順から始めるのが鉄則です。
手順1:ディスク面を確認・清掃する
ディスクの読み取り面(ラベルのない側)に、指紋・ホコリ・水垢がないかを確認します。ソニーの取扱説明書は、柔らかい布でディスクの中心から外の方向へ軽く拭くよう案内しています。円を描くように拭くと傷がつきやすいので避けてください(iFixitも同じ注意です)。ベンジン、レコードクリーナー、静電気防止剤は、ディスクを傷めるため使わないよう、ソニーの取扱説明書に書かれています。
軽い傷は、ディスク修復キットで直る場合があるとiFixitは説明しています。深い傷は直らないことがあります。
手順2:別のディスクで試す
ディスク側か本体側かの切り分けです。状態のよいディスクを複数枚、CDとDVDの両方があれば両方で試します。特定のディスクだけ読まなければそのディスク、どれも読まなければ本体側に原因がある可能性が高くなります。
手順3:AVケーブルを確認する
「読み込まない」と感じても、画面に映像が出ていないだけのケースがあります。AVケーブルを別のものに交換するか、別の入力端子で試してください。互換ケーブルの例として0GULUS AV互換ケーブル 1.8mがあります。対応する機種は商品ページで確認してください。
手順4:本体の置き方を確認する
ソニーの取扱説明書は、本体を横置きまたは縦置きにして使うよう案内しています。それ以外の置き方は故障の原因になると書かれています。縦置きにするときは専用の縦置きスタンドを使います。スタンドは機種ごとに型番が決まっていて、SCPH-10000の取扱説明書はSCPH-10040、SCPH-70000の取扱説明書はSCPH-70110を挙げています。
置き方を変えると読み込みが改善するかどうかは、公式の資料では確認できませんでした。ぐらついた台の上や、傾いた場所に置いていないかを確認してください。
手順5:レンズクリーナーディスクを使う
市販のレンズクリーナーディスクで、レンズの表面を掃除する方法です。分解せずに試せます。ソニーの取扱説明書にクリーニングディスクの案内はないので、使うときは自己責任で、商品ページにPlayStation 2に対応していると明記されたものを選び、商品の説明書のとおりに使ってください。
手順6:結露と通風孔を確認する
寒い場所から暖かい部屋に持ち込んだ直後は、結露で正しく動作しないことがあります。ソニーの取扱説明書は、ディスクを取り出して電源を切り、電源コードのプラグを抜いた状態で、数時間放置するよう案内しています。数時間たっても直らない場合は相談窓口へ、とも書かれています。
通風孔にほこりがたまっているときは、掃除機などで取り除くよう、取扱説明書に書かれています。iFixitも、ふさがない風通しのよい場所に置くよう勧めています。
PS2修理で安易に手を出さない方が良いこと
1. ピックアップの調整部品を回す
ピックアップの調整部品を回すと、一時的に読むようになることがあるという情報がありますが、公式の資料では確認できません。元の位置を記録せずに動かすと、戻せなくなるおそれがあります。経験のない人は手を出さないでください。
2. 内部のレンズを直接拭く
iFixitは、分解してレンズを、アルコールを含ませた綿棒で拭く手順を案内しています。一方、薄型(SCPH-70000)の取扱説明書は、ディスクカバーの内側にあるレンズに触らないよう案内しています。分解してレンズを拭く場合は、自己責任になります。
3. ドライブの分解・部品交換
ドライブの分解や部品交換は、iFixitにガイドがありますが、ソニーの修理受付は終了しています。ソニーの取扱説明書は、保証期間内でも、不当な修理・分解・改造による故障は修理を断ると書いています。組み直しに失敗すると、動かなくなるおそれがあります。
4. 本体を叩く・揺する
本体を叩いたり揺すったりするのは避けてください。ソニーの取扱説明書は、使用中に本体を揺らしたり、強い衝撃や圧力をかけたりしないよう案内しています。
PS2の型番と、ソニーの修理受付の終了日
PS2には厚型と薄型があります。型番は本体のラベルで確認できます。ソニー(プレイステーション公式サイト)のアフターサービス受付終了製品の一覧では、型番のシリーズごとに次の日付が示されています。
| 型番のシリーズ | 修理受付の終了日 |
|---|---|
| SCPH-10000、15000、18000、30000、35000、37000、39000、55000 | 2014年3月31日 |
| SCPH-50000(MB/NH以外) | 2014年3月31日 |
| SCPH-50000MB/NH | 2015年3月31日 |
| SCPH-70000、75000、77000、79000 | 2014年3月31日 |
| SCPH-90000 | 2018年8月31日 |
つまり、ソニーの修理受付は、最後のSCPH-90000シリーズを含めて、すべて終了しています。
修理で直らない時の選択肢
選択肢1:別の中古PS2を購入する
別の中古本体を買う方法があります。中古は1点ものなので、動作確認済みかどうか、ディスクの読み込みを試したかどうかを、商品説明で確認してください。価格は店ごとに違います。
選択肢2:HDMI変換でPS2を使い続ける
動作する本体があれば、HDMI変換器で現代のテレビで遊ぶ環境を整えるという選択肢もあります。「読み込まない」問題とは別の話ですが、今後も使いたいなら検討の価値があります。詳細はPS2をHDMIで接続する方法を参考にしてください。
選択肢3:修理業者依頼
レトロゲーム専門の修理業者には、ピックアップ交換やドライブの整備に対応してくれる場合があります。料金や、修理不能と判断される条件は業者ごとに違うので、見積りで確認してください。本体を買い直す費用と比べて判断してください。
自己責任の注意点
- 作業中は必ず電源コードを抜く
- 分解に使うドライバーは機種で異なります。iFixitの厚型の手順は+ドライバーです。ソニーの取扱説明書は、不当な修理・分解・改造による故障を保証の対象外としています。ソニーの修理受付は終了しています
- ピックアップの調整部品を安易に回さない。元の位置が分からなくなると、戻せなくなるおそれがあります
- ピックアップのレンズに直接触れない。ソニーの取扱説明書は、ディスクカバーの内側にあるレンズに触らないよう案内しています
- 静電気で基板が壊れるおそれがあります。分解時は静電気に注意してください
- レーザー光が目に入ると視力障害の原因になると、ソニーの取扱説明書に書かれています。電源を入れた状態でピックアップを覗き込まないでください
- 本記事は情報提供を目的としており、作業中の故障・破損・けがについて当方は一切の責任を負いません
PS2は2000年発売の本体で、ソニーの修理受付も終了しています。「直らないこともある」前提で向き合ってください。修理に時間とお金をかけるより、動作確認済みの別の本体を探す方が合う場合もあります。
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まとめ|PS2読み込まない時の確認順序
- 原因としてディスクの汚れ・傷、AVケーブル、レンズの汚れ、ドライブ部品の劣化、結露などが考えられる
- ディスク面 → 別ディスク → AVケーブル → 置き方 → レンズクリーナー → 結露・通風孔 の順に試す
- 置き方は、横置きまたは縦置き(縦置きは専用スタンド)。それ以外は故障の原因になる
- レンズ調整・分解清掃は初心者にはおすすめしない
- ソニーの修理受付は終了している(最後はSCPH-90000シリーズで2018年8月31日)
- 改善しなければ、動作確認済みの別の本体を探す方法がある
iFixitは、PS2はディスク読み取りエラーが多いことで知られていると説明しています。分解する前に、安全な手順から1つずつ確認してください。
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参照した資料
- ソニー|PlayStation 2 取扱説明書 SCPH-10000
- ソニー|PlayStation 2 取扱説明書 SCPH-70000
- プレイステーション公式|アフターサービス受付終了製品(日本)
- iFixit|PlayStation 2 Optical Disc Drive Lens Cleaning
- iFixit|PlayStation 2(Disc Read Errors)

